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渡邊 未来*; 宮本 吾郎*; 諸岡 聡; 古原 忠*
no journal, ,
TRIP鋼では、オーステンパー処理中のベイナイト変態を活用して未変態オーステナイトに炭素を濃化させて安定化し、室温でオーステナイトを残留させている。残留オーステナイトの安定性はその粒径,形態および組成に依存するが、その定量的な理解は進んでいない。そこで、本研究では中性子回折を用いたベイナイト変態中の炭素濃化挙動のその場観察および、FE-EPMAとEBSDの同視野観察により、炭素濃度分布および粒径の不均一性がオーステナイトの熱的安定性に及ぼす関係を調査した。中性子回折の結果として、673K保持におけるオーステナイトの回折プロファイルの変化から、変態後期では、低炭素のオーステナイトが優先的にベイナイト変態することが分かる。一方で、微視組織観察の結果として、粒径の小さいオーステナイトほど炭素濃縮しやすいことがわかる。また、同じ炭素濃度でも粒径が小さいほどオーステナイトとして残留していることから、粒径微細化によるMs点の低下が現れたことが示唆される。